2025-10-14Society
国内音楽フェス初!ARABAKI ROCK FEST.25 にて生分解性バイオマスプラスチック容器の分解・資源化に成功
「スマートコンポスト®」による実証実験で約93%の分解率を達成。今後は大規模運用体制の構築に向け連携強化へ
株式会社高速(本社:宮城県仙台市)、株式会社komham(本店:札幌市厚別区)、株式会社ジー・アイ・ピー(本社:宮城県仙台市)、リスパック株式会社(本社:岐阜県岐阜市)と連携し、2025年4月に開催された ARABAKI ROCK FEST.25にて、生分解性バイオマスプラスチック(PLA)容器を現地で分解・堆肥化する実証実験を実施しました。
本実証実験では、独自開発の微生物を用いたソーラー駆動型生ごみ処理機「スマートコンポスト®」を活用し、約93%の高い分解率を達成。イベント会場で発生する生ごみとPLA容器を同時に処理する新しい資源循環モデルの実用可能性を示しました。
背景
株式会社高速は、サーキュラーエコノミーの実現に向け、使用済みプラスチックの資源循環を推進しています。その一環として、2025年4月に宮城県で開催された東北最大級の音楽フェス ARABAKIROCK FEST.25にて、バイオマス由来の生分解性バイオマスプラスチック(PLA)容器を提供・回収しました。
本イベントでは、株式会社komham様が提供する生ごみ処理機「スマートコンポスト®」を活用し、回収したPLA容器とイベント会場で発生した食べ残しを現地で堆肥化する実証実験を実施。イベント現場で廃棄物を完結処理する、新たな資源循環モデルの構築を目指しました。
実証実験について
「スマートコンポスト®」は、AC電源や排水処理を必要とせず、ソーラー発電によって自動駆動する独立型の生ごみ処理機です。生ごみの高速処理を得意とする微生物群「コムハム」が、庫内で安定して生育できる環境を整えています。(※1:特許情報「微生物、生ゴミの分解に用いるための組成物、および生ゴミ処理方法(特許7300079))
今回の実証実験は、スマートコンポスト®を用いて、生ごみだけでなくPLA容器の堆肥化処理を行う初の試みとなりました。PLAは環境配慮型のバイオプラスチックである一方、自然環境下では分解に時間がかかる課題があり、実用的な分解手法の確立が求められています。
そこで、ARABAKI ROCK FEST.25の会場に「スマートコンポスト®」を2台設置し、イベント期間中および終了後にわたり、生ごみとPLA容器を混合投入。分解の進行状況や得られた堆肥の成分分析を行い、資源循環の可能性を検証しました。

高速ブース前設置の「スマートコンポスト®」

マスコットキャラクター「おとどけチータくん」と「スマートコンポスト®」
実証結果の概要
稼働開始から1か月で約81%、2か月時点で約93%の高い分解率を達成しました。PLAカップやストローは原形を留めることなく破片レベルまで分解がすすみました。一方、厚みのあるスプーンなど一部のカトラリー類は、分解に時間を要する傾向が見られました。なお、実証実験終了後は分解済みの堆肥を宮城県川崎町内の敷地に散布し、資源循環の一環として活用すると同時に、ミニトマトの育成実験を行い、収穫することに成功しています。

投入した生ごみとPLAカップ

分解後の堆肥

実験堆肥で育てたミニトマト
今後の展望
本実証実験により、生分解性バイオマスプラスチック容器を含む生ごみをイベント会場で分解・資源化する可能性が示されました。今回は発生した生ごみおよび生分解性バイオマスプラスチック容器の一部を処理するに留まりましたが、今後は「スマートコンポスト®」を活用し、来場者が環境への取り組みを実感できる機会を創出するとともに、堆肥化施設などの大型処理場との連携も視野に入れ、より広範な処理体制の構築を目指します。関係各社との連携を通じて、環境負荷の低減と持続可能なイベント運営への貢献を一層推進してまいります。
お問合せ
本取り組みにご興味をお持ちのイベント主催者様、自治体様、企業様はお気軽に下記までお問合せください。
【お問合せ先】
株式会社高速
Email: kohsoku_cheetah@kohsoku.jp
お問合せフォーム: https://www.kohsoku.com/contact/contact.php
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